【母との最後の10日間】一度だけ間に合ったタブレット面会【その4】

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Photo by Francesco Ungaro on Pexels.com

こんにちは、こんばんは。
サマビーです。

今日は2020年8月18日(火)。

お盆休みが終わって、今週から仕事の人も多いのではないでしょうか。

私はまとまった休みをとったわけではありませんが、母の葬儀も終わり、3連休明けの昨日は1日中、頭がボ~っとしている感じでした。

で、夜は爆睡して、更新し損ねたと…笑

ということで、昨日は一休みを入れましたが、8月初旬に息を引きとった母との最後の10日間の続きを書かせていただきます。

前回の話は、下記リンクをご参照ください。

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残るはタブレット面会での応援のみ

前回までを簡単に振り返りますと、7月末に、2年ほど闘病生活を送っていた母の体調が悪化し、救急搬送されます。

母は重度の肺炎を患っていたことがわかり、入院後に悪化して「1週間はもたないだろう」と診断されました。

病院では新型コロナ対策のため面会が禁止されていたものの、特例で代表者1名が10分間だけ面会を許され、私が面会をしてきた…という話が前回までの話です。

母と面会をしてきたのは、8月2日(日)のことです。

特例で認められたこの面会を終えたことで、母は退院をしてこない限り「いよいよ…」というタイミング以外、家族であろうが面会ができなくなります。

病院では適切な処置をしていただけますし、家族の負担は思い切りなくなります。

また、辛そうな母を見なくて済む…という点でも。

ただ面会の際、まだ頑張ろうとしている母の姿を見て、結果はどうあれ、母を応援したい…という気持ちが沸き上がりました。

この点、直接の面会は禁止されているものの、いわゆるZOOMとタブレット端末を使った面会は可能だったんですね。

ZOOMとは、オンラインミーティングなどで使われるあれです(←説明になってない?…笑)。

要するに、テレビ電話のようなものですね。簡単に使用できます。

そこで直接面会した翌日、8月3日(月)に病院へ連絡して、タブレット面会の方法を確認しました。

というのも、残された時間が少ないため、その日の夜にでもタブレット面会を行いたいと考えたんですね。

しかし、タブレット面会が可能なのは、お昼過ぎの一定の時間のみ。

病院へ連絡をした時点で、その日の面会は終了していました。

そこで一応、妻や兄弟にもタブレット面会の手順を伝え、誰かが行ってくれるといいなぁ…と期待しましたが、皆それぞれ忙しい。

というか、直接母と会ってきた人と、それ以外の人との気持ちの温度差かもしれません…。

ともかくその日は、タブレット面会を行うことができませんでした。

これで8月3日(月)は終了。

母が救急搬送された日から、4日目のことでした。

仕事を取るか? タブレット面会を取るか?

上で書いたように、タブレット面会が許されるのは、お昼過ぎだけです。

私が行うには仕事を休むか、会社から行う形になります。

しかし、母には息子を見せてあげたかった。

そこで、一刻も早く会社を休み、タブレット面会を行いたかったのですが…

翌日の8月4日(火)には、社内の定例ミーティングがあったんですね。

少なくとも私的には、しょうもないミーティングです…笑

私がいなくても何の問題もありませんしね。

まぁ、「ミーティング意味ない問題」「時間の無駄問題」は、多くの会社の抱える問題でしょう。

日本の会社だけの話なのか、世界的にもそうなのか?

ともかく、この辺は過去に書きましたが…

勤め先の社長はこのミーティングを「直接に集まって行いたい」がゆえ、緊急事態宣言時も全員参加を譲りませんでした。

そして、シカトしてオンラインで参加した社員がいたりしたため、機嫌が悪くなったわけで…。

とはいえ、こちらの事情も事情ですし、理由を言って休んでしまっても問題なかったでしょう。

ただ、その後に母が本当に危なくなった際、また亡くなった後、また休みを取らねばなりません。

それに、勤め先の社長はねちっこいヤツですし…後で根に持たれても困る。

そんなわけで8月4日(火)のタブレット面会はあきらめ、翌8月5日(水)に持ち越すことにします。

まだ大丈夫かな…という思いはありましたが、いつどうなるかわかりませんでしたし、明日まで持ってくれ…と祈る気持ちでしたね。

ちなみに、有休をとればいいじゃん…と思う方もいるかもしれませんが、私が勤める小規模閉鎖会社には、そんな制度はありません。

私が見てきた限り、小さな会社なんて、そんなものです…苦笑

労働基準法のへったくれもない…というのが現実です。

まぁ、有休制度がない代わりに…というか、業務内容的に、勇気(とそれなりの理由)があれば、いつでも休めるんですけどね…笑

ということで、急遽、翌日の8月5日(水)に休みをとって、タブレット面会に挑むことにしました。

ひたすら応援するのみ

8月5日(水)に行ったタブレット面会の目的は、画面越しとはいえ、息子の姿を見せること、そしてひたすら応援することです。

直接の面会から2日ほど経過し、母がどうなっているのか…わかりませんでしたが…

看護師さんの話では、「横ばい」と聞いておりました。

タブレット面会のスタート時間は午後2時30分からの15分間。

ZOOMを使ったことがなかったので「失敗するわけにいかない」というプレッシャーはありました…苦笑

また、まだ息子が夏休みに入っていなかったところ、息子が家に帰る時間は、だいたい午後2時半前後とギリです。

朝は息子に状況を説明して、真っすぐ家に帰るようお願いをしておきました。

そして、面会の時間になると病院から電話があり、使用するZOOMのパスワード等が伝えられます。

ここで設定できないというミスは許されない…と少し緊張しましたが、看護師さんと話をしながら設定できたので、スムーズに設定は完了しましたね。

まずは、ホッとしました。

しかし、ホッとしたのも束の間、次は母がどのような状況になっているのか…緊張します。

そして、病室の母が画面に映し出されました。

日曜日に会った際、母は座った状態でしたが、その時は完全に横たわっていました。

もう座るパワーも残っていなかったのでしょう。

画面越しからも、さらに弱っていることがわかります。

「弱っている」というか…もう死が直前であることが私にもわかりました…。

しかし、私が画面から話しかけると、私の姿も見えたようです。

手を挙げてくれました…。

もうここまで来れば…逆に腹はくくれていました。

「お母さん頑張ってね~!」と元気よく励ますだけ。

すると、そのタイミングで息子が帰ってきたので、息子と妻もZOOM面会に参加です。

あとは3人で「お婆ちゃん頑張れ~!」連呼しまくりました…笑

そして、「また面会するね!」と伝え、面会を終えました…。

その後、看護師さんから別途電話があり、現在の母の状況等の説明を受けて終了。

これが母が救急搬送された日から、6日目の話でした。


ただ、タブレット面会を終えた後、「ああすれば良かった…」という点に色々と気がつきます。

例えば、こちらもタブレットを使って、息子がピアノを弾く姿を見せてあげたかった。

その日は自宅のデスクトップPCから面会しましたが、こちらもタブレットを使えば場所は自由です。

それこそ外から面会して、外の景色と、走り回る息子の姿を見せてあげても良かった。

そっちの方が良かったかな…。

そこまで考えつかなかった…というのが正直なところです。

そんなこともあり、その週末の金曜日にもう一度会社を休んで、タブレット面会を行おう…と考えましたが…

それは間に合いませんでした。

タブレット面会を行った翌日の8月6日(木)の仕事後、病院から連絡があり、私は病院へと向かうことになります。


ということで、長くなって恐縮ですが…

というか、誰がこんな話を読むんじゃ…という気持ちがありますが…苦笑

また次回に続けさせてください。

失礼いたしました。

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