まだ各地で台風の影響が大きく残っている状況ですが…昨晩、日本を元気づける出来事がありました。
「日本を」という表現に間違いはないのでしょうが、個人的には「私を」であり、「私の家族を」という気持ちでもあります。
そもそも、知らない人もいるかもしれませんが、2019年10月14日現在、ラグビーのワールドカップが日本で行われています。
ここまで日本はロシア、アイルランド、サモアを撃破し、昨晩のスコットランドに勝てば、史上初の決勝リーグ(ベスト8)に進めるという状況でした(※1)。
※1 正確には、必ずしも勝つ必要はありませんでしたが、その辺は省略します。
台風で試合が行われるのか不透明な中、試合前のスコットランドからは揺さぶりとも思えるような発言等もあり(※2)、少し不穏な雰囲気すらありました。
※2 試合が中止の場合は、規定上「引き分け」となり、スコットランドは予選リーグ敗退が決まっていました。その場合、スコットランド側から提訴する等の発言もありました。
しかし、しびれる試合展開の末、日本は見事に勝利します。
ご覧になった方はわかると思いますが、特に最後の20分くらいは息をのむ展開でした。
魂のこもった熱い試合であり、私的には近年観戦した全スポーツのなかでも、ベストに近い試合だったのでは…と思います。色々と書き始めるとキリがありません。
が…
実は私、ラグビーに詳しくありません。
普段、試合を見ることも…まずありません。お好きな方には、申し訳ない…。
ただ、昨年亡くなった父が、無茶苦茶好きだったんです。
父は、高校時代にやっていたそうです。
本当の話かわかりませんが、はじめは柔道部に入ったものの、柔道場から外を眺めると、グラウンドを自由に駆け回っているラグビー部員がいて、いいなぁ…と思い転部したと。
酒もタバコもやらず、仕事一筋だった父の唯一の楽しみでした。
よく飽きないな…と思うほど、休みの日は1日中ラグビーの試合(録画)を見ていました。
父はビデオ機器等の録画ができませんでしたが、TV欄を細めにチェックして、色ペンで囲み、家族に録画をするように伝えます。忘れてしまった日には大変でした。
私が若いころは、まだケーブルTVなどが発展していなかったので、シーズン以外は、さほどTV中継がありませんでしたが、ここ10年くらいは父も見るのが大変だったのでは…。
また、私も小さい頃は、秩父宮ラグビー場などに連れていかれましたが、ルールもわからず、グラウンドの端っこにある芝生で「終わるのまだ~?」とか言いながら遊んでいた気がします。
ぶっちゃけ、あまりに退屈だったのか、記憶もほぼありません…。
ただ、えらいもんで…そんな父のそばで育つと、ある程度のルールは把握し、TVで試合観戦くらいはできるようになります。
それは、私以外の家族も同じです。
ただ、私も含めて父以外の家族は、さほどラグビーに興味はありませんでした。
とはいえ、日常的にTVでラグビーの試合が流れていましたし、父が喜ぶと思ったので、たまに質問をしたり、ラグビーの話をふったりして父と会話をした…という感じです。
父が亡くなったのは、昨年の3月です。
80歳でした。
色々とありましたので、その辺の経験もこの先にまとめるつもりですが、亡くなる2か月前までは、ほぼ普通に生活をしており、ワールドカップについて「もうすぐだね…」と話をしていました。
また、現地で観戦できそうならば、私は意地でもチケットを取ってプレゼントするつもりでしたが…。
実は今、母も大病を患っており、自宅で静養しています。
母は、父が体調を崩す直前に不調をきたし、昨年は私たち家族にとって大変な1年でした。
そういったこともあり、「お父さんも見てるぞ…」なんて言いながら、ラグビーワールドカップの日本戦は、母のそばに集まって、皆で観戦しています。
そして、おかげさまで、
毎回、大いに盛り上がっています。
日本代表の皆さん、母に元気を与えてくれてありがとう。
それが言いたかっただけです。
で、最後に余計な一言。
ここまで書いたとおり、私はラグビーに関してど素人です。
それでも長いこと、世界のラグビーをちらちら観戦してきた身分として、今の日本代表に対して、率直に思うことは…
奇跡ではなく、実力だと。
ホームのアドバンテージもあるのでしょうが、見ていて普通に強いです。
もう身体もボロボロで、厳しいと思いますが…次の南アフリカ戦も応援します。