どうも~サマビーです。
今日は2026年11月4日(水)。
こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)という漫画をご存じでしょうか。
週刊少年ジャンプに掲載されていた漫画で、連載は2021年に終了しましたが、最も発行巻数が多い単一漫画シリーズとして、ギネス記録に認定されています。
破天荒な両津勘吉という警察官を主人公としたギャグマンガですね。
で、「こち亀」はギャグマンガですが、たま~にハートフルな回があり、それが良かったりするんですよね。
ということで、今回はハートフルな回にしてみます…笑
もう20年くらい前の話ですが、ちょっとした出会いの話です。
その人は元競輪選手のタクシーの運転手で、東北地方から出稼ぎにきていました。
渋谷までの30分間
季節はちょうど今くらいの秋の終わりだったと思います。
今の会社に勤め始める直前の話ですが、まだその存在も知らないときの話です。
その後、今の会社に20年以上も勤めることになりますので、新たな人生の一幕が始まる前夜みたいな時期になるのでしょう。
そんなある日、高校のクラス会がありました。
ただ当時、私は将来のことで悩んでいた時期であり、外出する気力がわかず、一度は断ったんですね。
ところが、友人たちは「いいから来い」としつこく誘ってくれまして…
まぁ、それは嬉しかったので、それに報いるつもりで、仲間のいる渋谷へと向かいます。
ただ、なんか自暴自棄になっていた時期でして…
電車に乗れば15分くらいで着くところを…あえてタクシーで向かったんですね…笑
他にお金を使う予定もなく、なんならパ~っと使ってやるか…といった感じで。
週末、夕闇前の明治通り。
池袋~渋谷間の道路はそれなりに渋滞しており、目的地までは30~40分かかります。
そんな車内で、ふとタクシー運転手との会話が始まりました。
どういう流れかは忘れましたが、運転手さんの身の上話です。
運転手さんはもともと、東北でタクシーの運転手をしていたこと。
高校生になる息子さんがいること。
でも田舎では稼げず、単身で東京へ出稼ぎにきていること。
東京に来てからは、休みなく働き、それなりに稼いで仕送りをしていること。
たくさん道を覚える努力をしたこと。
そんな仕事にまつわる話が続いたこともあり、ふと「転職しようと思っているんですよね…」と言いました。
すると、運転手さんは熱く語り始めました。
その運転手さん、若い頃は競輪選手だったそうです。
しかし、ケガも多く、成績の良くない選手だったそうで…そんな選手を業界内では低空飛行と言ったそうです。
つまり、高く飛ぶことのできなかった…選手だったんですね。
それでも、若い頃は結果を出そうと無茶したとのこと。
しかし、無茶の仕方も悪かったようで…
すべて「行けるかも」で行ってしまった結果、失敗ばかりしてきたと。
例えば、レース中、前方の選手の間にわずかな隙間が見える。
この隙間から「抜けるかも」で突っ込んで行き、接触して転んでケガをする…ということが何度もあったとか。
そして結果を出すことができず、引退して、タクシー運転手になったとのことでした。
そんな経験から、何かを始める際は、たくさん調べて、たくさん努力して、「必ず行ける」という確信に至ってから始めてほしい…ということを話していました。
そして、運転手さんは続けます。
若い私を勇気づけようとしたのでしょう。
「お客さんなら絶対にできます。必ずできます。」
「だから手を抜かずに頑張ってほしい。必ず成功します。」
そして、僕からは何もお渡しできませんが…と…言い…
近くにあったカイロを私に手渡し、その両手で私の手を握り…
「必ず成功します。頑張ってください。」と言いました。
真っ直ぐな運転手さんでしたね。
そこまで話した頃、車は渋谷に到着しました。
すっかり日は暮れていて、渋谷駅前は街の光で輝いて見えました。
街の光がキラキラと輝いてみえました。
あの景色は何となく今も心に残っています。
私はお礼を言い、お互い頑張りましょう…ごきげんよう…とお別れをしました。
何の根拠もないけれども…
あれから20年ほど経ちました。
あの運転手さん、元気にしているといいな。
正直、いくつかくれたアドバイスは、あまり活かしていない気がします。
でも、「お客さんなら絶対にできる」という力強いエールは、どこか心の些細な拠り所になった気がしています。
不思議なもので、この件から少し経った後、知り合いから今の会社をご紹介いただき、そのまま現在に至ります。
しかも、その頃、今の自分に何ができるだろうと考え、これだったできるかな…と考えていた職種でした。
何も就職活動をすることなかった、にもかかわらずです。
振り返ると、当時は人生の節目というか、不思議なことが起こった時期でした。
例えば、取引先で突然、「君はどこへ行ってもやっていけるよ」なんて言われたりね。
何を言ったわけでもありません。
まぁ、そう思ってくれるくらいの立ち回りはできているのかな…なんて考えていましたけどね。
また、すごく感謝していますが、何時間も電話で今後の相談に乗ってくれた仲間がいたりね。
自分の意図とは関係なく、転職を後押しする流れにあった。
そして、本当に流れるように…というか、流されるままに今の会社で働きはじめました。
働かせていただいた…という感じなんでしょうね。
まぁ、働き始めてからは、とにかく働いていた記憶しかありませが…笑
そんなものでしょう。
そして、今の会社では色々とありました。
おかげで体調も悪くなったし、マジで終わった…ということもありましたが…
「あなたなら絶対に大丈夫」
そんな何の根拠もないのであろう一言が、今でも私の些細な拠り所になっている気がします。
普段は思い出すこともありませんが…
あの運転手さんが今も笑顔で過ごせていることを祈りつつ。
失礼いたしました。

